学生時代、ギターを抱えると
「ああ、モンテンルパの夜が更けて」・「かえり船」
お声がかかる事が多かったですね。
芝居がベースなので、
歌の背景、歴史、思想、歌い手の人生。
必ず調べるのですが...
調べるうち「歌えない曲」ってあるんですよ。
「星の流れに」とかね。
この2曲もそんな曲です。
でも、「できません」とは言えないので
「蘇州夜曲」など別の曲を爪弾いてました
「ホスピス」や「特別養護老人ホーム」で
寝たきりの方
ご家族からのリクエストされた時だけは
「アンプもマイク」もない
「廊下」や「居室」歌ってました。
「歌が生きる支えになるんだったら」
「原曲に忠実に」
声にならぬ唸り声や涙。
急に動こうとしたり震えたり、
目の前でそんな人々の姿が
何十回あったか、数え切れません。
「ああ、モンテンルパの夜が更けて」
1通の手紙から音源を録音。
国交のないフィリピンへ届け、
戦犯となり収容所で生活している方々の所へ
歌いに出かけた。
そして、釈放へと歴史が変化したんですってね。
歌手・スタッフ・音屋の想い。
分かりません。無理でしょう。
戦後生まれの私には
戦中派を知る方々が
少なくなる現在、
音楽療法を専門に学んだ
若い世代が誕生してます。
「GS」「ビートルズ」等も出来ないと
勤まらない時代になりました。
「ああ、モンテンルパの夜が更けて」・「かえり船」知ってる?
聞いてみた事があるんですが、
彼らはおろか
介護者も「知らない」方が多くなりました。
ですが、音楽に携わる者として
こういった曲の上にある事を理解して
歌わなきゃね。自作でもカバーでも。
歌い手として「揺るがない信念」の1つです
雪が降っているようなので、
たまには真面目なお話を....